肩こりや腰痛の原因の一つにアキレス腱の硬さがあります。
スポーツやビジネスの世界でも、その強者の唯一の弱点や致命的な弱点として表現されるアキレス腱。
会話の中で使った方もいらっしゃるのではないでしょうか?
アキレス腱の語源はギリシャ神話の英雄アキレウスが、トロイ戦争の際に敵のパリス王子に唯一の弱点である踵を矢で射られ、死んでしまった事から名付けられました。
何故弱点だったかと言うとアキレウスが生まれてすぐに、彼の母親であるテティスが彼を不死身にしようと、冥界のステュクス河に頭の先から全身を浸したのですが、つかんでいた踵を浸し忘れていたのですね。
それでアキレウスの唯一の弱点となってしまいました。
身体のアキレス腱はふくらはぎの腓腹筋と平目筋の筋肉繊維が束となって踵の骨と結合している太い腱の事を言い、日本語では踵骨腱と呼ばれています。
さてこのアキレス腱は身体の中で一番大きな腱で、身体が地面との接地時に大きな衝撃を受け止める最初の場所でもあります。
歩行、ランニング、ジャンプ、その時にかかる衝撃は体重の何倍にもなります。
アキレス腱に柔軟性があればその衝撃の半分以上を受け止める事が出来ますが、硬い方は衝撃が身体の上の方に伝わり、膝、股関節、骨盤、腰椎、胸椎、頸椎の順番に伝わっていき、各々の部位に負担がかかってしまいます。
長く歩くと膝が痛い、腰が痛い、背中が張る等の症状が出る方はアキレス腱の硬さをチェックしてみてください。
足のつま先を頭の方に上げた時の角度が20度まであればOKですが10度以下だとかなり硬いと言えます。
10度以下のまま生活していると、じわじわと身体全体の歪みが生じ、膝関節、股関節痛、腰痛、肩こり、頭痛の原因になるばかりか、足がつったり、冷え性になったりもします。
アキレス腱が硬い方は、ストレッチを続けて柔軟性をつける事をお勧めします。