ぎっくり腰 急性腰痛
ちょっとした動きや、物を持とうとした瞬間に激痛にみまわれた事はありませんか?
今までなんともなかった腰が、急激に痛みを伴う様になるタイプの腰痛をぎっくり腰、急性腰痛と言われています。
ぎっくり腰、急性腰痛は総称で、正式名称は腰椎捻挫または腰部捻挫です。
腰の周りの筋肉や筋膜の一部がこすれて損傷を起こした状態の事を言い、ドイツでは Hexenshussと言われ、意味は「魔女の一突き」。
なんとも恐ろしい表現ですが、それほどすさまじく痛くなる事もあるので、そう表現されたのでしょう。
ただしぎっくり腰は程度の差が大きく、特定の動作をしない限り痛みが出ない場合から、立ち上がれない、一歩も歩けないと言う状態まであります。
なってしまう原因は、普段からの疲労の蓄積や姿勢の悪さによる負担のかけすぎ、自信の柔軟性の域を超えた刺激などによる事が多いです。
たとえるなら擦り傷、軽く表面をこすってしまっただけの場合と、深く広範囲に傷つけてしまった場合では痛みも治る速さも違いますよね。
ぎっくり腰もこの差によって痛みと治り方が違ってきます。
では何故痛いのか?
ぎっくり腰は筋肉や筋膜の損傷です。
細胞が壊れてしまった状態なのです。
壊れた細胞からはブラジキニンと言う発痛物質が発生し、壊れた細胞の周りに蓄積されて行きます。
そのブラジキニンを痛覚神経細胞が感知して脳に痛みとして伝える訳です。
ブラジキニンの量が多ければ多い程痛みも強く感じます。
しかしこの作用がある事によって、人は損傷を理解し無理な行動を控え、治癒に徹する事が出来るのです。
ただし仕事を休めない、早くスポーツに復帰したいと願うのが人の常です。
ではここで当院のギックリ腰への施術の一例をあげてみます。
一例と言うのは程度の差や個々人の状態や症状に合わせた施術を行っていますので、必ずしも皆同じ施術になるとは限りませんのでご了承ください。
損傷個所は炎症を伴っています。
炎症は損傷してから暫くは周りにどんどん広がって行き、事態は悪化してしまいますので、先ずアイシング(冷却)を施し、炎症を抑えます。
続いて痛みを耐えていたために緊張してしまった患部以外の筋肉をほぐします。
この時点で痛みは半減致しますが深層部に残った発痛物質のブラジキニンはまだ残っていますので、痛みは消えきれていない事があります。
このブラジキニンの多くは筋肉繊維の周りにある毛細血管中に残っていて、それを除去するために特殊な電気を使い筋肉に刺激を与え活性化させ、ブラジキニンを流してしまいます。
これで痛みはほぼ消失してしまいます。
そして損傷個所の回復は自然治癒にゆだねるのですが、それを促進させるためには幹部への負担を軽減させなければなりません。
骨格矯正により歪みを取り除き身体全体を楽にさせてあげて、場合によってはテーピングを施し施術終了となります。
☆ぎっくり腰になったときの禁忌☆
・患部へのマッサージ
・カイロやヒーターでの温め
・長風呂
・ストレッチや筋トレ
・飲酒
これらは幹部の炎症拡大につながり、状態が悪化して完治までに時間がかかってしまいますので、ご注意ください。